qdocu DAO が目指す未来(3)

Vision
この記事は約3分で読めます。

みなさん、こんにちわ!
qdocu DAO が目指す未来(2)では、プレシンギュラリティやAIの歴史とコンピューターと人間の脳の演算性能について触れました。

人類の歴史(1)野蛮~未開

まず、未来を予測するためにも、過去を知っておく必要があります。宇宙の誕生はおよそ137億年前のビッグバンであると考えられています。その後、約46億年前に地球が誕生します。人類の歴史は、約5~600万年前のアフリカを起源とする説が定説です。

約2~30万年前に現生人類であるホモ・サピエンス・サピエンスへと進化してきたと考えられています。この間に、アフリカを起源とする人類は、気候環境の変化(氷河期から間氷河期により、海面上昇や気候が温暖化)や狩猟対象の獲物を求めて、世界の各地へと生息環境を拡げていくことになりました。

石器時代を経て、1万年前頃から農耕と牧畜などの技術進歩によって定住化が進み、約5000年前頃には古代エジプトやメソポタミアなどの文明出現へと繋がりました。なかでも、農耕技術は人々の定住化を促進させます。農業を安定化するには灌漑など、集団での共同作業が必要となり、地域の集団化が加速しました。やがて集団の中から役割分担化を進める強いリーダーが登場し、都市国家へと発展するに至ります。身分制度や文字の使用、余剰生産物は富として蓄積するようになりました。

人類の歴史(2)文明化

しかし、富として蓄積された余剰生産物も、時間経過により劣化します。余剰品を不足しているものと交換する、物々交換から始まった交易も、不便さから価値の下がりにくい物を媒介とした交換手法に代わります。およそ3000年前の中国ではインド洋沿岸域でとれた美しい貝を貨幣に見立て交換手段としていました。その影響から、富に絡む漢字には「財」や「貨」「貯」など貝の入る字が多く存在します。そして、交易も陸路や短距離の海路が中心であったことから、移動時間的な制約によって、地域性を持った文化や文明が発展します。

大きな転換点となったのは、15世紀半ばのヨーロッパで迎えた大航海時代の到来です。マゼラン艦隊が史上初の世界一周を果たし、スペイン・ポルトガル・オランダ・イギリスなどの国々が競うようにアフリカ大陸や南北アメリカ大陸、東南アジアへ進出・植民地化していきました。この当時の航海は、無事生還できれば一攫千金、乗組員は生命を掛けた非常にリスクの高い仕事であり、外洋航海できる大型船舶はとても高価なため、大金を必要としました。結果、大金を捻出できる王侯貴族に莫大な富をもたらすこととなります。航海の成果として、インドや東南アジアなどからヨーロッパに運ばれた香辛料などは、金銀財宝に等しい高価な代物だったのです。一方で、この大金を準備できない人々たちは、各々が小口で資金を出し合いリスク分散の仕組みとして生み出されたのが、オランダで設立された東インド会社です。

やがて、絶対王政下のヨーロッパの国々は、官僚や軍隊の維持費、宮廷生活維持の財源として、商業を重視し特権的な商人保護によって富を得ようとしました。発達した先進的な商工業のある国家が、後進地域や植民地を経済的に支配する重商主義が重視されました。

人類の歴史(3)経済学の産声

これに対し、アダム・スミスは「国富論」によって、批判を展開します。

重商主義では、国内商工業の保護に努めつつも、労働者の賃金は低く抑えられていました。自国の製品を海外へ輸出し高く売り、海外から輸入額を抑制することで発生する利ザヤを金・銀で貯めこむため、利ザヤ最大化のために、自国の輸出品を低コスト・低価格に抑える必要があったからです。

富とは、「一部(特権階級)のものではなく、諸階層すべての人々にとって、必需品と便益品を増やすことによって、増大するものである」と唱えます。つまり、「市場経済において、各個人が自己の利益を追求すれば、結果として社会全体において適切な資源配分が達成される」とする考え方です。価格を通じて需要と供給が均衡する「市場メカニズム」であり、これは近代経済学の基礎となりました。

qdocu DAO が目指す未来(4) へ続きます

コメント